あなどれない、譜めくり。譜めくリストの役割。

譜めくり。
その名の通り楽譜をめくることです。

たかが楽譜をめくるだけ、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
いえいえ!これがなかなか大変で難しくて重要なことなんです!

先日のレッスンで生徒さんがとてもかわいい譜めくりクリップをつけていたんです。
私は「譜めくりクリップ」というものを初めて見たので、びっくりしました。
便利な世の中になったものだ、と😳

小さな工夫ですが、演奏する本人にとっては安心感につながるんですよね。



譜めくりについて語ります。

紙の譜面を見ながら演奏する本番は、後ろに譜めくりをしてくれる譜めくリスト(勝手に名付けました笑)の方に常駐してもらう大御所ではないかぎり、本番も自分の手で楽譜をめくります。
演奏中に演奏を止めずにめくる、これが本当に大変なんです。

譜めくりの練習ももちろんします。
楽譜は高い確率でやぶれてセロテープでくっつけます😂

長いものだと2回、3回、4回、めくらなくてはいけません。
リピートやダルセーニョなどあれば先へ進んだり戻ったり、大変です!

縮小コピーして3面ならべて譜面めくり回数を減らしたり、切り貼りしてページを減らしたり、若い時は2段にしてみたり(今は2段にしたら見えません。笑)、などなど…
演奏経験のある方だと、こんな経験おありかと思います。


私の3年前の本番での出来事です。
ヴァイオリン、フルートとのアンサンブルの本番中、譜面をめくりました。
めくったのですが!めくりがあさくてページが戻ってしまって、しかも空調の風で譜面が半分くらい落ちてしまって、焦りました!!

空調対策していたのですが、(テープを貼ったり洗濯バサミでとめたり)譜めくりのところまで手が回っていませんでした。

アンサンブルだったので上手くごまかしましたが、冷や汗ものでした。
それ以降アンサンブルの伴奏譜でもなるべく譜めくりが少ないように、譜面を作り直しています。


野外演奏の時も大変です。風で譜面が飛ぶのでなるべく譜めくりがいらないようがっちり固定したり、仕方なく譜めくりをする場合はかなり気を使います…
野外演奏に関しては長くなるので、またの機会に書きたいと思います!


「じゃあタブレット楽譜にしなよ」
と思った方もいますよね。

途中でフリーズしてしまった人を見たことがあるので、怖くてできません。

絶対フリーズしないという保証はないので、やはり昭和魂がうずいて紙譜面派なんです。


お教室の11月の発表会に向けて、工夫をこらして楽譜を何度も作ってきている生徒さんもいます。
譜めくりに気をとられて演奏に影響があるなんてもったいないので、呼吸をするがのごとく譜めくリストとしても一人前になれるようレッスンしたいと思います!


木村香恵